Unity用のオープンソースフレームワーク「UltimateXR」を試してみます。
XR用のアセットとしては「VR Interaction Framework」「HurricaneVR」などがありますが、いずれも有料のため、無料で利用できるVRフレームワークの存在はありがたいですね。
このフレームワークが何がどこまでできるのか? まずはサンプルシーンを動かすことを目標にセットアップしてみます
自分が現在使っているVRフレームワークはこちらの2つになります
UltimateXRとは
VRMADA社が主導して開発しているオープンソースのVR/ARフレームワークになります。
オープンソースなので無料で利用できますし、コントリビュータとして開発にも参加できます。
公式ページはこちら
UltimateXR: The XR Framework and Toolkit
ドキュメントも見たところ充実している(先に紹介した2つの有料VRフレームワークより充実しているかも・・・)ので、ありがたいですね
今回はGet Startの手順に従って、Occulus Quest2 PC-VRにてサンプルシーンが動くところまでセットアップしたいと思います
セットアップしてみる
ドキュメントの「Getting started – UltimateXR」に従って作業を進めます。
Unity Hubでプロジェクトを作成します。
動作環境として「Unity 2021.2 or higher. LTS version is highly recommended.」なので、今回は現時点での最新版「Unity 2022.2.8f1」でプロジェクトを作成しました。
プロジェクトは「3D(UPR)」で作成します。理由は
・BRP(Buildin Render Pipeline)は将来的に廃止される予定である
・URP(Universal Render Pipeline)はXRデバイス含めてすべてのプラットフォームで動作するようにデザインされている
・URP(Universal Render Pipeline)は高品質なグラフィックも提供することができる
と紹介されていました(意訳ですが・・・)
Getting started – UltimateXR
プロジェクト作成直後の状態
ドキュメントではUltimateXRの導入方法として2種類紹介されていました
・Unity Asset Storeから取得する
・GitHubからunitypackageを取得して導入する
・GitHubのURLをパッケージマネージャに入力する
今回はAsset Storeから導入してみようと思います
(よくGitHub側は最新で、Asset Store側は更新が滞っている場合があるのでが、UltimateXRについては、そんなこともなくAsset Store側も最新に更新されていました)
ダウンロードはこちら
UltimateXR – Virtual Reality Framework and Toolkit | Integration | Unity Asset Store
UltimateXRの取り込みが終わりました
メニューのEdit > Project settings > XR Plugin Management を選択します
Install XR Plugin Management をクリックしてパッケージをインストールします
今回はOculusにしてみました
(最初はOpenXRで試してみたのですが、Oculus Controllerが検出できず断念しました)
ここまでの設定で、UltimateXRのセットアップは完了です。サンプルシーンを動かしてみましょう
サンプルシーンを動かしてみる
サンプルシーンは以下にあります
サンプルシーンで試せることは「コントローラの入力状況の確認」「シューティングレンジ」「ハンドインタラクション」になります。
冒頭に紹介した有料アセットと比較すると、壁を上ったり、リュックや腰のインベントリ機能がなかったりと、有料版アセットよりも機能は少ない印象でした。
それでも、無料で使えるというのは大きいので、簡単なシューティングゲームやVRコンテンツを作成するときには有力な選択肢になるのではないでしょうか?